ご 挨 拶

一般財団法人日本救急医療財団
理事長 行 岡 哲 男

平成29年7月より本法人の業務執行理事(理事長、副理事長、常務理事)および監事が新たな任期を迎えました。今期は、理事長である私をはじめ新たな体制で臨みます。この機会に役員を代表し一言ご挨拶を申し上げます。

本財団は「国民の健康と福祉の向上に貢献すること」を目的に設立されました。この目的達成のため定款・第4条には8つの事業の実施が掲げられています。この条文からキーワードとして、救急医療に関する「調査研究」・「研究助成」・「普及啓発」・「教育研修」、救急救命士の「国家試験」・「賠償責任保険代行」、「災害時等の救急医療」等を取出すことができます。
この抽出粒度を大きくすれば、救急医療の研究・研修、救急救命士国家試験という本財団の2つの源流(旧日本救急医療研究・試験財団と旧日本救急医療研修財団の事業)が浮かび上がります。過去四半世紀におよぶ本財団の歴史は、平成28年に編纂された「日本救急医療財団25周年記念誌」に譲るとして、現在の大きく力強い流れを「健康と福祉の向上」に繋がる駆動力として活かすことが、今の本財団に課せられた使命と心得ます。
「健康と福祉の向上」には、まずもって社会の医療ニーズに応える体制が必要です。我が国は人口構成や社会・経済体制の激変期を迎え、医療もこの大きな渦の真っ只中にあります。特に救急医療は、地域に根ざすべき医療の最たるものであり、当該地域の行政、消防と医療機関という組織・団体レベルに加え、そこに所属する人の横断的な連携が十全な活動に不可欠です。そして、この連携には即事・即応性が求められるのが、救急医療の大きな特徴です。本財団の活動においても、この即事・即応性の涵養が常に意識されています。また、災害時や国際会議等の医療対応でも即事・即応性は必須であり、これが「災害時等の救急医療」が本財団の事業として取り上げられる理由でもあります。
このような時代の要請を背景に、救急医療を支える救急医学も変貌しつつあります。この時代に本財団が担う救急医学/救急医療の研究・研修の推進は極めて重要な使命です。そして病院前救護/医療を担う専門職である救急救命士の国家試験は、資格認定試験であると同時に”求められる救急救命士像”が重なることで、救急医療システム全般に関わる重要な役割を担うことがより鮮明になります。

本財団の設立目的を踏まえ、役員一同こころを合わせて各事業の適正で確実な実施を目指し、所轄官庁とも連絡を密にして、業務に当りたいと存じます。関係各位のご指導、ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。